昨晩のNY原油(2月限)は、反発した。前日比0.69ドル高の1バレル74.25ドルで終えた。
米サプライマネジメント協会(ISM)が7日に発表した2024年12月の非製造業(サービス業)景況感指数は市場予想を上回って前の月から改善した。同日発表の24年11月の米雇用動態調査(JOLTS)では求人件数も市場予想を上回り、米景気は良好との受け止めが広がった。
減速する中国経済に対して中国当局がテコ入れを強化する見通しで、石油需要の回復が期待されることも一因。3月に開催される全国人民代表大会(全人代)に向けて、景気刺激策の内容が明らかになることが期待されている。
バイデン米政権がウクライナで戦闘を続けるロシアに対して追加の制裁を課すと伝わったことも買い手がかり。ロシアの石油企業や影の船団などのタンカー、ロシア産原油の取引企業、保険会社などに対する包括的な制裁を計画している模様。軍事的な動きも警戒されている。
更に、中国・山東省の港では米国の禁輸措置を受けたタンカーの寄港を禁止したとロイター通信が7日に伝えた。中国によるイラン産の原油輸入が減るとの見方も需給が引き締まるとみた買いを誘った。