シカゴ連邦準備銀行のエバンズ総裁(2020年:議決権なし)は16日、オンラインで行われたイベントで、米経済が新型コロナウイルス感染拡大で悪化する前の水準に戻るのは「2022年の半ばか22年の遅く」と述べた。インフレ圧力の低迷に警戒感を示し、連邦準備制度理事会(FRB)が目標とする2%を超えるまで「金融緩和策から離れる理由が見当たらない」として、事実上のゼロ金利の長期化を予想。

4〜6月期の経済成長率がマイナス30〜マイナス35%に落ち込みんだ後、7〜9月期はプラス10〜20%に回復するだろうと話した。

失業率は4月に戦後最悪の14.7%まで上昇したものの、「今は想定していたよりも早めに改善している」としたが、「コロナ感染拡大の継続が消費者マインドを抑える可能性が高い」として景気回復が鈍いと分析。2020年末時点で9〜9.5%、来年も6.5%までの低下にとどまるとの見方を示した。