プーチン大統領は5日、ショイグ国防相にロシア正教のクリスマスに合わせた一時的な停戦を命じた。ロシア大統領府が発表した。現地の6日正午から8日午前0時までの36時間、ウクライナへの攻撃を控える。

ロシア正教では7日がクリスマスにあたる。ロシア正教会のキリル総主教はこれに先立ち、クリスマスの停戦をロシアとウクライナの双方に呼びかけていた。プーチン氏は命令の中で「総主教の呼びかけを考慮して、国防相に停戦を指示した」と強調。「ウクライナ側にも促してクリスマス・イブとクリスマス当日に信徒が礼拝に参加できるよう求める」とした。


ウクライナ側が一時停戦を受け入れるかは不透明。ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は、ロシアが占領地から出ていくことが一時停戦の条件となるとの見方を示した。

トルコのエルドアン大統領は5日、プーチン氏、ウクライナのゼレンスキー大統領とそれぞれ電話協議した。エルドアン氏はウクライナ情勢を巡り、プーチン氏と電話や対面による協議を繰り返している。プーチン氏はエルドアン氏に、22年9月に併合を宣言したウクライナのドネツク州など東・南部4州がロシア領になったことを認めることが和平の前提だとの考えを示唆している。