バイデン大統領は9日に2024年度(23年10月─24年9月)の予算教書を公表する。増税を通じて10年間で約3兆ドルの財政赤字を削減する意向を示す。一方、共和党は国内支出の大幅削減を求めている。

議会予算局(CBO)は、議員との会合で財政赤字削減に向けた17の選択肢を提示。新税や増税も含まれ、赤字削減の可能性が最も高い措置としては消費税や給与税導入のほか、税控除の新たな上限設定を挙げた。一方、歳出削減は効果がはるかに小さいとした。

ただ、マッカーシー下院議長(共和党)は会合後、財政問題に対処するために新税を導入する可能性を排除。「(民主党と)共通点を見いだすことは可能だが、それは新税ではない。現在のような低成長経済で増税すれば一段の打撃になり、景気後退を引き起こす」と述べた。

共和党主導の下院予算委員会は数週間内に予算案を公表する見通し。