欧州連合(EU)欧州委員会は15日、今年のユーロ圏の域内総生産(GDP)予測を下方修正した。インフレで購買力が低下したことや高金利で融資が抑制されたことが背景。

一方、今年のインフレ予測も下方修正した。

欧州委は今年のユーロ圏のGDPを0.8%増と予測。昨年11月時点の予測は1.2%増だった。昨年の0.5%増からは加速することになる。

来年のGDP予測は1.5%増。従来予測は1.6%増だった。

国別では、ドイツの今年のGDP予測を0.8%増から0.3%増に下方修正した。来年の予測は1.2%増。昨年は0.3%減だった。

フランスの今年のGDP予測も1.2%増から0.9%増に下方修正。イタリアのGDP予測は0.9%増から0.6%増に下方修正した。経済活動の縮小を受け、今年の消費者物価上昇率は2.7%に鈍化する見通し。昨年11月時点の予測は3.2%だった。

来年のインフレ率の予測は2.2%。欧州中央銀行(ECB)の中期的な目標である2.0%に近づくとみられている。