
昨晩のNY原油12月限は前営業日比0.30ドル安の71.69ドル。
米大統領選でトランプ前大統領が返り咲きを果たす見通しとなったことから急激なドル高に振れ、相場を圧迫した。トランプ氏はドルから離れる国に対して敵対的で、ドルが強い通貨であり続けることを望んでいる。トランプ氏の共和党の議席は上下両院で過半数を上回り『トリプルレッド』の公算。
トランプ次期大統領はイスラエルへの軍事支援を継続する見通しで、中東情勢の不透明感が強まったことは下値を支えた。イスラエルとイランの対立激化が警戒されている。形骸化している米国の対イラン石油制裁の立て直しも意識された。
大型ハリケーン「ラファエル」が米石油関連施設が集中する米テキサス州や米ルイジアナ州に向かっていることは支援要因。ただ、上陸に向けてメキシコ湾で推移する間に、熱帯性暴風雨へ勢力を弱めると予報されており、前日までよりは幾分警戒感は和らいだ。