昨晩のドル円は、前日比20銭円安・ドル高の1ドル=152円60〜70銭で終えた。
11月の米卸売物価指数(PPI)は前月比の伸びが0.4%と、市場予想(0.2%)や上方修正された10月分(0.3%)を上回った。前年同月比では3.0%上昇と、10月(2.6%上昇)から加速した。食品価格が大きく上昇した。食品・エネルギーを除くコアは前月比0.2%上昇と、市場予想に並んだ。
FOMCでは、0.25%の追加利下げを実施するとの見方が根強い。一方、カナダ銀行(中央銀行)やスイス中銀は今週に0.50%の大幅利下げに踏み切ったほか、欧州中央銀行(ECB)理事会でも0.25%の利下げを決めた。
日銀が18〜19日に開く金融政策決定会合で追加利上げを見送るとの観測も一因。
ロイター通信が「日銀は来週金利を据え置く方向に傾いている」とし、日銀内では「海外経済や賃上げ動向をもう少し見極めた上で利上げしても問題ないとの声がある」などと伝えた。前日にもブルームバーグ通信が据え置きの可能性を報じていたあとで、据え置き観測が一段と強まった。日米金利差の拡大観測による円売り・ドル買いも出た。
ユーロは対ドルで5日続落し、前日比0.0030ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.0460〜70ドルで終えた。ECBが12日に示した経済・物価の見通しなどを踏まえ、ECBの利下げに前向きな姿勢が改めて意識され、ユーロ売り・ドル買いが優勢となった。