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昨晩のNY金(4月限)は、反落した。前日比3.4ドル安の1トロイオンス3022.5ドルで終えた。

朝発表の2月の米耐久財受注額は前月比で0.9%増と、市場予想(1.0%減)を上回った。1月分は0.2ポイント上方修正され3.3%の増加となった。米耐久財受注が予想外に増加する中、利食い売りなどが出て軟調となった。ただ時間外取引の安値を維持し、下値は限られた。

トランプ政権の関税政策が米国のインフレ再燃を引き起こすとの観測から同日の米長期金利が上昇したことも金売り・ドル買いにつながった。トランプ大統領は米東部時間26日17時すぎに自動車向け関税に関する記者会見を開き、米国製以外のすべての自動車に25%の関税を課すと発表。木材や医薬品にも関税を課す考えを示した。

ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は26日の講演で、米政権の政策の不確実性がFRBの仕事を複雑化していると言及。セントルイス連銀のムサレム総裁は同日、関税による直接的な物価高は一時的になるとみる一方、「間接的な効果はインフレにより粘り強い影響を与えるかもしれない」と述べた。FRBの次の利下げが後ずれするとの見方も金売りドル買いの一因に。

月末・四半期末を控え、持ち高調整の動きが中心となった。値動きは限定的で狭い範囲でのもみ合いとなった。

3月25日のコメックス指定倉庫在庫は、金が前日比38万2783オンス増の4293万6236オンス、銀は361万8288オンス増の4億6715万2506オンス。