
昨晩のドル円は、、前日と同じ1ドル=145円65〜75銭で終えた。週末を控えた持ち高調整の円売り・ドル買いが出た。一方、米格付け会社が米国債の格付けを引き下げたと発表し、円買い・ドル売りにつながった。
ミシガン大学が同日に5月の米消費者態度指数(速報値)とあわせて公表した1年先の予想インフレ率は7.3%と前月(6.5%)から一段と上昇し、1981年11月以来の高水準となった。長期の予想も4.4%から4.6%へ上昇した。関税により米国の物価上昇圧力が強まるとの観測から米長期金利が上昇した場面でも円が売られ、ドルが買われた。
5月の米消費者態度指数(速報値)は50.8と22年6月以来の低水準となり、市場予想(53.5)を下回った。ただ、調査期間は米政権が対中関税を引き下げると発表した2日後に締め切られた。
内閣府が16日発表した25年1〜3月期の実質国内総生産(GDP)速報値は年率換算で0.7%減と市場予想を下回った。4四半期ぶりのマイナス成長となり、日本経済の減速感から円売り・ドル買いが出た側面もあった。
ただし、ムーディーズ・レーティングスが16日夕、米国債の長期信用格付けを引き下げたと発表。最上位の「Aaa(トリプルAに相当)」から1段階低い「Aa1(ダブルAプラスに相当)」とし、発表後に円買い・ドル売りが入った。

ユーロは対ドルで反落し、前日比0.0020ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.1160〜70ドルで終えた。