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昨晩のNY原油(11月限)は、大幅続落。前日比2.61ドル安の1バレル58.90ドルで終えた。中東情勢の緊張緩和や米中対立への警戒を背景に原油先物に売りが出た。一時58.70ドルと、期近物として5カ月ぶりの安値を付けた。

イスラエル軍は10日、パレスチナ自治区ガザでの停戦が発効したと発表した。イスラエル首相府は10日、パレスチナ自治区ガザの和平案に関するイスラム組織ハマスとの合意を承認したと明らかにした。首相府などによると、停戦発効を受けて、軍が合意された地帯まで撤退。13日までにハマスが人質を解放する。

トランプ米大統領は10日のSNSへの投稿で、米中首脳会談の中止と対中関税引き上げの可能性を示唆した。投資家のリスク回避姿勢が強まり、同日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に下落した。リスク資産である原油先物にも売りが広がり、下げ幅を広げた。

トランプ米大統領は10日、SNSへの投稿で、米国に輸入される中国製品に対して「関税の大幅な引き上げ」を課すと警告。さらにトランプ氏はアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて予定されている中国の習近平国家主席との会談について、会う理由がないとSNSに投稿し、中止を示唆した。トランプ氏は、中国が9日にレアアース(希土類)の輸出規制の対象を大幅拡大したことに反発したとされている。

米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが10日公表した同日までの1週間の国内石油掘削リグ稼働数は、前週比4基減の418基となった。天然ガスは前週比2基増の120基と、8月以来の高水準だった。