トランプ米大統領は10日、レアアース(希土類)などに関する輸出規制を強化した中国を「敵対的になりつつある」と批判し、対中関税の大幅な引き上げを検討しているとSNSで表明した。また、調整を進めている中国の習近平国家主席との対面会談の中止を示唆した。

トランプ氏は今月31日に韓国で開幕予定のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、習氏と会談する方向で調整。だが、中国の輸出規制強化を受け、「会う理由はなさそうだ」と反発し、会談見送りの可能性に言及。

トランプ氏は中国の輸出規制強化は「世界各国での暮らしを困難なものとするだろう」と述べ、自動車生産などに必要な重要鉱物のサプライチェーン(供給網)に悪影響を及ぼすと批判。「この通商上の敵対行為に各国が強い怒りを示している」と指摘し、「中国が世界を『人質』とすることは許さない」と非難した。