wti
昨晩のNY原油(11月限)は、3営業日ぶりに反発した。前週末比0.59ドル高の1バレル59.49ドルで終えた。

トランプ米大統領は10日、SNSへの投稿で、中国によるレアアース(希土類)の輸出規制強化を批判。11月から100%の対中追加関税を課す方針を示した。これを受け、米中の貿易戦争が再燃するとの懸念が台頭し、前週末の相場は大幅安となったが、12日、自身のSNSに「中国については心配いらない」と投稿した。中国によるレアアース(希土類)の輸出規制への対抗措置として、中国からの輸入品にかける関税を100%上乗せすると10日に表明していたが、対立姿勢を軟化させたと受け止められた。

ただし、イスラエルとハマスの停戦で中東の地政学リスク低下が上値を抑えた。また、OPEC月報で、2025年と26年の世界の石油需要見通しを据え置いた。一方、「OPECプラス」の原油生産は9月に前月比で日量63万バレル増えた。原油が供給過剰になるとの警戒感は引き続き重荷となった。