
昨晩のNY原油(4月限)は、中東情勢の緊迫化を受け、大幅続伸した。前日比9.89ドル高の1バレル=90.90ドルで終えた。一時は92.61ドルと、期近物として2023年9月下旬以来、およそ2年5カ月ぶりの高値を付けた。前日比の上昇率は20年5月以来の大きさだった。週間では36%高と、1983年の取引開始以降で最大の上昇率を記録した。
米イスラエルとイランの間で激しい攻撃の応酬が続く中、カタールのカアビ・エネルギー相は6日、中東情勢がさらに悪化すれば、湾岸産油国のエネルギー輸出が数日以内に停止される可能性があるとの見方を示した。原油輸送の要衝ホルムズ海峡が封鎖された場合、2〜3週間で原油価格は1バレル=150ドルに達する可能性があるとも予測した。
トランプ米大統領は6日、自身のSNSに「イランとの合意は無条件降伏以外はありえない」と投稿した。5日にはイランのアラグチ外相が「停戦を求めていない」と述べたと伝わっていた。米国・イスラエルとイランの軍事衝突が長期化するとの思惑が広がった。
イランによる報復攻撃はペルシャ湾岸の原油タンカーや製油所にも及んでおり、生産面でも影響が出ている。WSJは6日、クウェートが一部の油田で減産を始めたと報じた。原油の貯蔵タンクの余裕がなくなったことが背景にあり、一段の生産制限を検討しているという。
FTは6日、米国際開発金融公社(DFC)がホルムズ海峡の通商再開に向け、200億ドル規模の再保険制度を設立すると報じた