米国防総省は21日、トランプ政権の2027会計年度(26年10月─27年9月)予算教書で示した約1兆5000億ドルの国防予算要求の詳細について明らかにした。

「大統領の優先事項」とする項目を新たに設けたのが特徴で、ミサイル防衛システム「ゴールデン‌ドーム」やドローンの優位性確保、人工知能(AI)・データ関連インフラ、防衛産業基盤向けを盛り込んだ。

トランプ大統領は26年度に、議会に対して8926億ドルの国防予算を要求。その後、補正予算を通じて1500億ドルを追加したため、総額は初めて1兆ドルを超えた。27年度の要求額は、第二次世界大戦以降、前年比で最大規模の増額となる。

27年度の国防予算要求は、造船関連では、国防総省が「ゴールデンフリート」と呼ぶ構想の一環として、ゼネラル・ダイナミクスやハンティントン・インガルズ・インダストリーズが製造する軍艦18隻と支援艦16隻の調達費用650億ドル以上を要求した。造船予算要求としては1962年以来の大きな規模。

また、ロッキード・マーティン製F−35戦闘機の調達を年間85機に拡大し、航空機の調達および研究開発費として前年比26%増となる1020億ドルを要求。ボーイング製のF−47など次世代戦闘機の開発も優先事項で、ノースロップ・グラマン製B−21爆撃機に61億ドルを要求した。

ドローン関連では、自律型ドローンプラットフォームと戦域兵站に536億ドル、弾薬・対ドローン技術・先進システムに210億ドルを要求し、米史上最大のドローン戦・対ドローン技術への投資となった。

給与面では、下級兵士に手厚い昇給を盛り込み、下級兵士が7%、上官が6%、最上位が5%の引き上げとなる。また、26年度に2万人以上を増員したのに続き、27年度にはさらに4万4000人の増員を要求。

イランとの紛争に関する予算は盛り込まれていない。国防総省高官は、歳出プロセスのタイミング上、紛争に伴う当面の作戦費用や補充ニーズに対応するため、補正予算要求が必要になる可能性が高いとしている。